雇用、貨幣および公共事業の一般研究
第13章 貨幣
日本の賃金は一向に上昇せず、景気は一向に上向かない。
日本銀行の2%の物価目標もまったく期待はずれ。
財政政策、金融政策どれも空振りにおわっている(けど、誰も責任を取らない)。
一部の大企業は業績が向上し政府の政策の恩恵をうけているが、ほとんどの中小企業はなんの実感もない。
経済理論からいえば、物価や賃金の数値(数字)は絶対的な意味はない。
例えば、1年前、月給が10万円で、家賃が1万円だったとする。
給料が下がって月給9万円になった、でも家賃も9000円になれば、生活レベルはほとんど変わらない。
でも経済に疎い市民は、給料(数値)が下がったことばかりに気をとられ、生活が苦しくなったと喚き散らす。
そこで、一般人が経済の本質を理解できていない性質を利用して、
全国民の給料を一気に上昇させる可能性を考察する。
そこで、あらたな貨幣制度の可能性を考察する。
通貨単位、「円」を廃止し、「辺」とするデノミを行う。
1円を5辺とする。
つまり10000円は50000辺となる。
これまで月給20万円を稼いでいた労働者は、月給100万辺となる。
これで愚かな国民は給料があがったと喜ぶこと間違いない。
発行する紙幣は、
100000辺
50000辺
10000辺
の3種類とし、硬貨は発行しない。
10000辺以下の取引には、ビットコインのような独自の仮想通貨のシステムを採用する。
「辺」経済における銀行の役割
これまで銀行の役割は、市中からお金を回収し、他に貸し出すことで、経済を循環させ、
その利子により運営するというのが一般的である。
現在では、歴史上これまでにないお金が日銀から供給されて、利息もありえない水準まで下がっている。
一部ではあるがマイナス金利も設定された。
そこまでしても、お金を借りたいという人が少なく、銀行業そのものが危機にひんしている
この新たな「辺」経済では、銀行の役割が大きく変わる。
10000辺以下の紙幣や硬貨が無いため、
一般市民は通常の買い物には携帯電話やICカードが必要となる。
そのため、すべての国民は、銀行に口座をつくる必要がある。
そのうえで、銀行の役割は以下の3つに集約される。
1.口座毎に仮想通貨「辺」の取引アドレスを管理する。
2.仮想通貨「辺」の取引承認サーバーの運営とブロックチェインの管理を行う。
3.日銀が発行した紙幣と仮想通貨の交換業務を行う。
仮想通貨における取引承認は、通貨の採掘と同義であるため、
銀行は、取引承認サーバーで得られた採掘金で運営される。
また、取引承認サーバーで得られた取引手数料は、消費税として政府に納税する。
「辺」経済における仮想通貨の特徴
これまでの仮想通貨と異なり、
仮想通貨「辺」の取引承認サーバーは、自由にだれでも運用することはできない。
日本政府に許可された金融機関だけである。
またすべてのクライアントは、10000辺以上の送金はできない。
そして最大の特徴は、政府日銀は、仮想通貨「辺」の管理サーバーを運営することである。
仮想通貨「辺」の管理サーバーは以下の役割を担う。
1.仮想通貨「辺」の流通量を決定し、それを全クライアントに設定する。
2.仮想通貨「辺」の取引手数料を決定し、それを全クライアントに設定する。
取引承認サーバーで得られた取引手数料は、政府に納税する。
3.銀行が運営する取引承認サーバーの採掘難易度を決定し、取引承認サーバーに設定する。
取引承認サーバーで得られた採掘金は銀行の利益となる。
そして、それぞれの役割は、
1は、量的金融政策に相当する。
2は、消費税に相当する。
3は、公定歩合に相当する。
このような特徴により、
日銀政府は「辺」経済においても金融政策を実施することが可能となる。
また景気に連動して細かく取引手数料を設定することで、
これまでのような煩雑な納税手続きをすることなく、広く薄く消費税を徴収することができる。
「辺」経済における新しい貨幣制度
現在の貨幣制度は、名目貨幣であり、ローマ時代のような実物貨幣ではない。
貨幣とは、法によって強制通用させるものであれば、なんでもよいのである。
金やアルミニウムや銅で作らなくてもよいのである。
貨幣という物質素材そのものに、直接的な意味はほとんどない。
セキュリティや偽造の問題を省いて考えれば、
お金は、四角形のプラスチックや、ガラス玉でも実現できる。
であるならば、そのデータが銀行によって確実に守られるであれば、
ブロックチェインも通貨として流通させることも十分に可能である。
「辺」経済はヤクザにも政治家にも優しい
高額紙幣を発行することで、
これまでのように、ヤクザや政治家が扱う金額で、足のつかない現金による取引が可能であり、
現金秘匿による脱税も可能である。